別世界へと。
雪は今日一日中降り続きました。小屋周りの吹き溜まりではひざぐらいまで、玄関前で15センチくらいの積雪となりました。また、合戦小屋でも10センチくらいの積雪となったようで、富士見ベンチあたりまで積雪となったようでした。この積雪により山の様子は昨日までとは全く別の世界に変わりました。雪があるかないかで同じ山でも全く別のものになってしまいます。
夕方になるとこの雪も小止みになり、一瞬だけ合戦尾根の姿を見ることが出来ました。こちらも昨日までの茶色い山肌とは全く別の白い山肌に変わっていました。明日晴れた時の展望が非常に楽しみになってきました。
びっくりするほどの積雪ではありませんでしたが、一晩にして山の様子ががらりと変わると心の準備が出来ていてもやはり、色々と戸惑いを感じてしまいます。登山道上の雪は今日多くの方が歩いたので気温の下がる明日の朝は恐らくツルツルになることでしょう。雪に不慣れな方や靴底の柔らかい方は軽アイゼンやチェーンスパイクが欲しくなることでしょう。また、今日の日中はプラスになることはなく、小屋の水道によっては、その立地条件によって凍結により水を出すことが出来ないところが何か所かあります。こうなってくると蛇口をひねれば水が出てくるありがたさを感じます。
夕方になって、山頂も一瞬だけ姿を見せてくれました。厳冬期の真っ白さはありませんが、久しぶりの白い姿はやはりきれいでした。今日は登山口は雨、上は雪という天候でしたが雪のわりには気温も高めで、週末とあって登ってくる方は意外と多くいらっしゃいました。テント泊の方もご覧のようにたくさんいらっしゃいました。
そして、さらにほんの一瞬だけ西の空が赤く染まりました。
天気は回復へと向かっていて、街の灯りもきれいに見え始めてきました。明日の朝がとても楽しみです。こうして降雪があるとやはり山で生活することへの緊張感が高まってきます。ほんのちょっとした油断やこんな装備でいいだろうといった考え方が大きな失敗へと繋がっていきます。真っ白な美しい世界が広がりましたが、同時に冬への緊張感を高めていかなくてはと改めて感じました。
河地