上山しました。
12月26日からの今シーズンの冬期営業の開始に向け、先日22日にスタッフ9名で約3週間ぶりに燕山荘へと戻ってきました。12月とは思えないような穏やかな天候が続き、雪が降るのか心配していたのですが、それは杞憂だったようで中旬になるとちゃんと雪が降り、いつものように真っ白な冬がやってきました。
登山道の様子
登山口
中房線にも雪は積もっていました。一度、除雪が入ったようでしたが雪は残っていてつるつる箇所も多くありました。中房線を歩くにはチェーンアイゼンが役立つのかもしれません。そして、登りだしから雪の上を歩くようになります。
第一ベンチ
第一ベンチまで来ると10センチほどの積雪となってきます。そこからはトレースを付けるためにワカンを付けました。
第三ベンチ付近
合戦小屋下
合戦小屋
登るにつれ積雪が増えてきました。合戦小屋で80センチほどの積雪となっています。合戦小屋のトイレは冬でも使えるようになっていますので、もしここに来るまでに汗でインナーが濡れてしまった場合は、ここで着替えることも可能です。冬の悪天時、これより上は木々が少なくなるためまともに風を受けるため、別世界になります。この合戦小屋が上に登るか下山するかの判断を見極めるのに非常に重要な場所となります。
合戦小屋を過ぎると思ったほど積雪量は多くはなっていませんでしたが、それでも所々膝上ぐらいのラッセルとなり、先頭を交代しながら進みました。やはり、雪山を登るには時間がかかるものです。前日には合戦の頭までトレースを付けておいたのですが、それでも登るには夏の倍以上の時間がかかりました。
現在の積雪状況
第一ベンチ 10センチ
第二ベンチ 20センチ
第三ベンチ 30センチ
富士見ベンチ 50センチ
合戦小屋 80センチ
合戦の頭 1メートル
燕山荘まわりの雪の量はいつもより少なくなっています。小屋がすっぽりと雪に覆われていなかったため、小屋の中はかなり冷え込んだようでした。タンクに貯めておいた飲料水もいつも以上にたくさん凍っていました。小屋が雪に埋まってしまえば暖かいのですが。
早速、営業開始に向けて準備を始めだしています。今日は山頂まで赤旗を立てに行ってきました。今日は比較的風も弱く、冬としては穏やかな一日でした。営業開始した後、今日のような日がまたやって来るといいのですが。
めがね岩
合戦尾根と松本平
山頂より大町市方面
安曇野市は内陸性の気候ですが隣の大町市は日本海側の気候となり、その間にある池田町や松川村辺りが気候区分の境目となっていて、ここから見ると白くなった部分とそうでない部分の違いがよくわかります。燕岳は北アルプスでも南部に位置するため、冬でも比較的晴れる日が多くなります。
入山メンバー
今日はとても素晴らしい冬晴れの一日となり、真っ白になった美しい山々を久しぶりに見ることが出来、大感動の一日でした。冬山は厳しい面をありますが、こんな素晴らしい姿を見せてくれることもあります。コロナがなかなか収まりませんが、できる限りの感染防止対策を行い、少しでも燕岳の素晴らしさを皆様に体験していただけるように我々スタッフは頑張っていこうと思います。
積雪状況は日々変わりますので、燕山荘のホームページやブログ等で最新の状況をお伝えしていきたいと思います。また、上山日の天候だけでなく、下山日の天候の把握も大切なってきます。
河地