月明かりがきれいな夜。
今日はなかなか天気が回復してこず、山頂もなかなか姿を現してはくれませんでした。日中の気温はマイナス6℃台で、冬としては寒さの厳しくない気温でした。それでも午後になってくると時折山頂がガスの中から姿を見せてくれるようになってきました。ただ、それも長くは続かず再びすぐにガスに隠されるという繰り返しでした。
登山道の状態はいいようで皆様比較的早い時間に到着されていらっしゃいました。そんな中、2回目の燕山荘ツアーの皆様は元気よく到着されました。ただ、気温の低いこの時期は想像以上に体力を消耗しているものです。その証拠に夕食時のご飯と味噌汁のお代わりの量が夏よりぐっと多くなっています。寒さから身を守るためには食べ物を食べ、多くのエネルギーを取る必要があります。冬山において、行動中でもちょこちょことカロリーの高いものを食べることが非常に大切になります。
結局、日の入は雲に隠されてしまいましたが、陽が沈んだ後、安曇野側から天気は回復してきました。
19時頃、外へ出てみると天気はすっかり回復して、明るい月明かりに雪面が照らされ、ヘッドランプなしでも歩けるくらいの明るさでした。12月30日が満月なので月明かりもかなり明るくなっています。そんな月明かりが作り出す、夜の景色は昼間とは違い、幻想的な美しさがあります。また、小屋の東側はだいぶ雪に埋もれてきていて、窓からこぼれる明かりもほんのわずかしか見えなくなってきました。しかし、今のところの積雪量は例年よりはまだ少なくなっています。
昼間はまったく見えなかった槍・穂高連峰も月明かりに照らされ、美しく浮かび上がっていました。夜になると気温はマイナス10℃くらいまで下がってきました。このままいけば明日はご来光も期待できそうです。ただ、天気予報によると明後日以降は厳しい天候となりそうなので無理だけはなさらないでください。冬の悪天時の登山は、人それぞれ体力や技術が異なるのであの人が登っていくから自分も大丈夫だという気持ちでは決して登らないでください。
河地
