穏やかな一日。
今年のゴールデンウィークは、冬の要素が強い日が多く、雪降りの日が多くなりました。ゴールデンウィークは山の上ではまだまだ冬だと改めて感じさせられました。今朝の太陽は昇ったと思ったら薄い雲に隠され、月のようにも見えました。
どんよりとした一日になってしまうのかと思ったのですが、意外と天気は悪くなく、ここ数日で白さを増した燕岳が美しく見えていました。
昨日は厳しい天候で、ほとんどの方が山頂にはたどり着けなかったのですが、今朝はこの好天に誘われ、多くの方が燕岳の山頂を目指していらっしゃいました。久しぶりに活気づいた燕岳となりました。でも、ゴールデンウィークはもう終わりなんですね。降り続く雪を見ている間にあっという間に過ぎてしまった気がします。
燕山荘の3回目の春山登山教室の皆様は、この晴天のもと、燕岳に登頂することが出来、大変満足そうに下山されて行きました。
まるで厳冬期のような槍から大天井岳にかけての写真です。今年は天候が悪かったので燕岳から常念岳への縦走を成功させた方はほとんどいらっしゃいませんでした。この時期の稜線歩きというものは非常にレベルの高いものになります。夏山感覚での計画は非常に多くの危険を含みます。
9時過ぎ、合戦尾根に目をやると続々とお客様が登ってこられる様子が目に入りました。かつての晴れた日のゴールデンウィークともなれば、このようにお客様の行列が見られたものです。コロナ禍以降、なかなか賑わいが戻ってきませんが、今日はかつての賑わいを少しだけ感じることが出来ました。
その前半の行列の皆様はほとんどが日帰りの方でした。午前中の玄関前は、とても賑やかとなり、気温も4℃くらいまで上がり、日差しの下では暖かく、ゴールデンウィークらしい賑わいとなりました。楽しそうにケーキを食べたり、生ビールを飲んだりされる皆様の中についつい自分も入りたくなってしまいました。皆様とても楽しそうでいい時間を過ごしていらっしゃいました。
昨日と一昨日と強風により、テント泊の方はほとんど小屋泊に変更されたため、静かなテント場でしたが、今日は小さなテント村が出来ました。いつもと比べると寂しくはありますが営業が出来なかった昨年と比べれば、営業出来ただけでも幸せだと感じました。
河地