生まれた。
梅雨時とは思えないすっきりとした朝をむかえました。空気はひんやりと澄み渡り、雲海から太陽が昇りとても美しい朝でした。
朝日を受け、新緑の緑がとても色鮮やかでした。小屋辺りではテント場に雪が残るだけとなってきました。
槍ヶ岳から伸びる稜線には雲が張り付き、この後天気が変化していくことを告げていました。
南部ほど雲が多くなっていました。八ヶ岳の上には積乱雲のような雲が出来てそこだけ雲が高く上がっていました。
朝のうちはきれいな青空がひろがり、久々にみる青空に、気分もあかるくなりました。その空に浮かぶ雲がまたいい景色を作りだしてくれました。青空ってやっぱりいいですね。
晴天は長くは続かずお昼頃から雨がぽつぽつし始めました。咲き始めた花は何かないかなとテント場に行くと、メスのライチョウの周りに小さな点が7つ見えました。もしやと思いしばらく見ていると、やはりライチョウの赤ちゃんでした。無事に生まれたようです。元気に育ってくれるといいですね。
雨は少し降っただけで、また日が差してきました。山荘のすぐ下のミネザクラもいつしか咲き出したようです。ライチョウのヒナがでてくる頃と桜が咲く時期はだいたい同じになることが多いです。山に遅い春が到来したと言ってもいいでしょう。
朝は天気が良かったのですが、その後は梅雨らしい空となりました。明日からは7月。夏の足音が大きくなってきたような気がします。
河地