待ちわびていたヘリコプター。
さかきです。
北アルプスの山小屋で欠かせないものの一つに、ヘリコプターによる物資の空輸作業があります。発電機やガスを熾す燃料に食材、日用雑貨等、現状多くのお客様をお迎えするのに必要な膨大な物資を、人力の歩荷だけでまかなうのには限界があり、いわば山小屋の生命線の一つと言っても過言ではありません。今日、予定より8日遅れで燕山荘グループの荷揚げがようやく行われました。
有視界飛行が原則なため、雨や風、霧など天候が安定しない時は運航ができません。殊、梅雨である今頃は、天候に大きく左右されるため、順延となるのはそう珍しいことではありませんが・・・手元に必要な物が届くというのは、嬉しいことです。
そもそも、午前中は風雨の強い空模様でした。
空一面を覆うこのレンズ状の雲が物語っています。この後、雨と風がにわかに強まり出します。
それが昼前には一変し、
じつにスッキリした“ヘリ日和”となったわけです。
気持ちよく体を目一杯動かし、荷物の受け入れ準備を進めている間、久々に外の空気や景色を体感する喜びは格別。
何気ない光景ですが、浅間山と安曇野平に浮かぶ雲が印象的でした。そして時折その雲間から除く安曇野の水田は、
青々とした稲穂の成長が見て取れました。
そもそも、ヘリコプターを待ちわびているのは燕山荘グループの小屋のみならず、上高地界隈や他方面の山小屋も同様のことと思われ、あちこち順繰りに運航している間にも、再び雲が湧き始め、最終的には予定していたものすべてが揚がってくることは叶いませんでしたが、それでも新鮮な食材等が届いただけでも、十分鋭気を養えたような気がしました。
明日も天気になあれ!