久々の青い空。
ようやく待ち望んだ青い空と太陽が戻ってきました。お盆休み中に秋雨前線がかかり、こんな大雨になるなんて思ってもみませんでした。また、中房線も今日のお昼には開通となり、これで平常の山の生活が戻ってきそうです。ただ、今日はゲートが開いたのがお昼だったので、登ってこられる方も数名しかいらっしゃいませんでした。
御来光は見られませんでしたが、雨でチリが払い落とされ、空気は澄んで遠くの山々までくっきりと見えていました。長野と群馬県の県境にある軽井沢の街には光があたり、キラキラと光りきれいでした。そして、その後ろにはギザギザの妙義山がくっきりと見えていました。かつて冬に妙義山に登った時、白くなった北アルプスが見えて感動したことを思い出しました。
燕山荘の東側にある谷の底の方には、秋くらいまで、毎年雪渓が残ります。今回の大雨でこの雪渓もずいぶんと小さくなってしまいました。年によっては初雪が降るまで残っている場合もあります。
今日は小屋の近くでクマを見かけました。まだ、それほど大きくなく子グマだと思われます。今、稜線では木の実が出来始めてきているため、動物たちにとっては恰好のえさ場となっているようです。クマだけでなく、サルも群れで小屋の近くまでやってきています。
日中は日が差さず、時折、雨がぱらつく一日となりました。西寄りの風がやや強く吹き、その風には秋を感じました。この長雨の間に夏は過ぎ去ったような気がしました。
日の入りは18時半より、早くなっていたようでした。日が沈んだ後、水晶岳の上にある雲が真っ赤に染まりました。
19時前、街の灯りが早くも灯り始めてきました。気温も10度をきってきて、また、風も強く、寒い夜となってきました。明日からは。お客様も戻ってきて、山に賑わいが戻ってきそうです。雨のこの数日間は小屋の清掃や床のニス塗など、普段できない作業を進めましたが、お客様がいらっしゃらない日々のさみしさを充分に感じました。明日からは新たな気持ちで皆様をお迎えしたいと思います。
河地