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有明荘

「遅さ」の必要性


8月28日(土)午前11時30分時現在の気温:25℃ 天候:晴れ

だいぶ日が昇るのが遅くなってきたのをひしひしと感じる今日この頃です。
有明荘は谷合に位置するため、季節が進むにつれ日光が差す時間が短くなってゆきます。

写真は午前4時45分ごろ、有明荘から見た空。
雲もなくすっきりと晴れた朝でしたが、この時間はまだ暗いですね・・・。

現在を二十四節気と七十二候で見ると、二十四節気では「立秋」が「処暑」へと変わり、七十二候で言うと今の時季は第四十一候「天地始粛 (てんちはじめてさむし)」という候にあたります。

「処暑」の「処」は落ち着くという意味、「天地始粛」の「粛」は縮む・しずまる、弱まるという意味で、夏の気が落ち着き、万物が改まる時季。夏を惜しみつつも、きたる秋への準備を始める目安の候です。

光の色も次第に少しづつやわらかく、秋らしくなってきました。

とはいえ、ぶり返す夏の暑さで疲れが出やすくなる時期でもありますので、自分自身の身体の些細な変化にもしっかりと目を向けてケアを心がけましょう。

ところで、有明荘の休憩所には本や漫画の他に「信濃毎日新聞」、通称「信毎(しんまい)」が3日分おいてあるのはご存知でしょうか。

実はこの信濃毎日新聞は1873年の創刊から約150年という長い歴史を持つ新聞なんです。

今時ネットがありますから、わざわざ紙の新聞なんて読まないよ!という方も多いかと思いますが、本でも雑誌でも紙媒体へのこだわりが強い私としては新聞を推したいところ・・・。

新聞の何がいいかというと(、紙媒体を愛する身からすれば紙のにおいが良い!とか新聞をめくるときの音が好き!単純に形として手元にあるのがいい!といったことももちろんあるのですが笑)、情報がある程度整理されている、かつ幅広く世間のニュースを読めるというところにあると思います。

ネットでニュースを見る時はどうしても興味のあるニュースをクリックしますし、興味のないものはスルーしがちで、そのつもりがなくても得る情報が偏りがちで、中には悪質なフェイクニュースが含まれている場合もあります。
その点、新聞は様々なニュースがまとまっており、プロの文章で自分から自主的にはアクセスしないような話題にも触れられるので、自分の中の視点の数が増えます(当然、各記事には取材した記者の見解が含まれるのでそういう部分では新聞の読み比べも面白いですよね!)。視点が増えると世界の捉え方にも変化が生まれるものです。

また、「信毎」のような地方紙には全国ニュースに載らない地域のニュースや、その地域特有の記事があるのも魅力のひとつ。山に囲まれた長野県ならではの、山や山小屋のニュースもよく載っています。

そして「信毎」には、火曜日から土曜日までの週5日折り込まれる「MGプレス(メディアガーデンプレス)」という別タブロイド紙が存在するんです!
これは、「信州の真ん中から発信」をキャッチフレーズに安曇野市を含む長野の中信地域の情報を発信しているもの。

こんな活動をしている人がいるんだ・こんな場所があるんだ、と毎回発見があります。地域に寄り添った紙面ではありますが、丁寧に取材された記事は読み物としてもとても面白いです。

MGプレスの発行は「街の記憶を残す仕事」です。

MGプレスのホームページには発行に対してそんな心意気が記されていました。じ~~~ん。

紙媒体はやはり形におこすのに時間がかかる分、情報自体のスピードは遅いですが、かえってそれが何にも代えがたい魅力であると同時に現代に必要な遅さであるように私は思います。

県外からお越しになる方、もしくは県内在住だけど普段は新聞はなかなか読まない方。
温泉でお連れ様を待つ間やバスを待つ間、ゆったりと過ごす時間のなかでぜひ地元の新聞を手に取ってみてください。

登山帰りのお客様はもちろん、日帰りのお客様のご利用も大歓迎です。
有明荘では引き続きアルコール消毒等の感染症対策は万全に、皆さまのお越しをお待ちしております。

(守屋)

 

株式会社燕山荘 松本事務所

〒390-0874 長野県松本市大手2-3-10

0263-32-1535 0263-32-0898

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