上山しました。
12月25日から始まる今シーズンの冬期営業に向けて、昨日、燕山荘へと入りました。今年はここ最近では雪の多いスタートとなりました。昨日は天気があまりよくありませんでしたが、今日はお昼頃より天気が回復してきて、真っ白な世界が広がってきました。
そして、さらに天気は回復してきて、合戦尾根も見えてきました。よく目を凝らすと昨日自分たちが歩いてきたトレースを見つけることが出来ました。
冬は稜線上では西からの季節風が強く吹くことが多いです。槍ヶ岳には雪煙が上がり、冬らしい光景が見られました。
今日は冬至、一年で昼間の長さが最も短くなる日です。16時半頃に太陽は槍ヶ岳の右側へと沈んでいきました。その時の気温は-15℃、冬らしい寒さです。
昨日の様子
数日前にこの辺りでも一気に積雪量が増えました。中房線にも雪が積もっていました。登山口辺りでは10㎝位の積雪となっています。
第一ベンチでは20㎝くらいの積雪となっています。そこからはトレースをしっかりつけるため、わかんを着けました。
第3ベンチ辺りから積雪は一気に増えていきます。第3ベンチあたりで70㎝、富士見ベンチで1mほどの積雪となります。このくらい雪が多くなると一日で燕山荘までたどり着くのは困難となります。そのため、前日に合戦小屋までトレースを付けておきました。それでも普段歩きなれている我々スタッフでも夏以上の時間がかかりました。
合戦小屋から上は積雪量がさらに増えていきます。所によっては結構なラッセルとなりました。
合戦の頭
合戦の頭から上は、森林限界となり悪天時非常に風が強く吹きます。そのため、ここからは比較的雪も締まっていて、少し歩きやすくなりました。ただ、ここから先は天気が悪い場合厳しい条件となります。そんな時は無理せず下山されたほうがいいかと思います。また、そんな時、合戦の頭で服をもう一枚着ようと思っても風が強くて困難となるため、合戦小屋で今一度装備を整えるといいでしょう。
天気はあまりよくありませんでしたが、大荒れにはならず、美しい霧氷を見ながらでの上山となりました。また、燕山荘直下ではライチョウの足跡も見つけたので、もしかしたらライチョウに出会えるかもしれません。前日に合戦小屋までトレースを付けておきましたが6時間ほどかかりました。冬としては順調なペースで到着することが出来ました。
今シーズンはこのメンバーで冬期営業を行います。どうぞ、よろしくお願いします。コロナ禍はまだ収まっていませんので、感染防止対策には充分気を付けていきたいと思います。また、冬山は時には大変厳しい天候となりますので、無理だけはなさらないようホームページ、ブログ等で出来るだけ最新の山の状況をお伝えしていきますのでご参考までにご覧ください。
河地