象嵌物語~美しい山の工芸品
5月5日(木)午後3時の気温:20℃ 天候:晴れ
GWも最終日となった今日、日中は下山して来た方で賑やかだった館内も夕方には静かな雰囲気に包まれました。お天気もまずまずだったGW後半・・・皆さん、想い出に残る素敵な休日を過ごされたかと思います。
ここ二日の暖かさで露天風呂に続き庭のシャクナゲの蕾も膨らみ始めました。これからは次々と山野草が咲き始め、樹々の新緑も始まる自然の息吹を感じられる素晴らしい季節がやってきます。
鳥のさえずりを聞きながらゆったりと有明荘自慢の大露天風呂をお楽しみください。
▼芽吹き始めた庭のもみじ
▼クリンソウも顔を出し始めました
さて、今日は売店に入った新商品をご紹介したいと思います。
先日4月30日の「燕・歳時記 赤沼健至ブログ」の中に登場した【新商品】象嵌物語。山の姿と名前を象嵌細工で入れた、アクセサリープレートです。
燕山荘では「燕岳」、有明荘では「有明山」の象嵌物語を販売しています。
▼「象嵌物語」(有明山)
象嵌(ぞうがん)とは工芸技法の一つで象は「かたどる」、嵌は「はめる」と言う意味で、木材などに掘り込みを施し、金属などをはめ込む工芸手法です。
この技法は、正倉院の宝物にも見られる伝統的なものですが、現在この技法を使って作品を制作しているのは、少数の伝統工芸作家に限られています。目にする機会が少ない、珍しい加工方法です。
今回の新商品は、ブラックウォルナット(黒くるみ)材にアルミ板を嵌めこんで模様を描いてあります。象嵌は、絵の具で描いたりするのと比べて、模様の見え方が明瞭で、滲んだりすることもありません。また、使用しているうちに模様が剥がれたりかすれたりすることもなく、美しさは半永久的に持続します。
製作したのは若い頃から登山に親しみ、山を愛して来た安曇野市穂高有明の木工作家・大竹おさむ氏で、作品には山に対する思いが籠っています。
登頂記念としてだけでなく、伝統工芸品として価値ある逸品です。
(猪股ひ)