新雪と新緑。
昨日から今朝にかけては、この時期としては気温が非常に低くなり、登山口辺りでも雨ではなく、雪となったようでした。今、登山口辺りでは新緑の芽吹きが始まり出したようですが、芽吹き始めたカラマツの葉っぱには薄っすらと雪が積もり、ちょっと珍しい光景となっていました。
また、咲き始めたオオカメノキの花にも雪が積もっていました。朝のうちは気温が低かったのですが、太陽が昇ると気温がどんどんと上がり出し、雪が解けて木々から落ちてくる中を歩くのはなんだかおもしろいものでした。
第一ベンチあたりではミネザクラが咲き出していました。まだまだ咲く花は少ないですが、小屋開けから3週間ほどが経つ間に季節はずいぶんと進んだことを実感させられました。
そんな頃、燕山荘では素敵な御来光が見えていたようです。気温は-5℃と冷え込んだ朝となったようでした。
今朝の冷え込みで雪面が堅くなったので、スタッフの雪上歩行訓練と滑落停止訓練を行いました。滑落停止訓練をして、皆実感するのはなかなか止まらないということです。やはり、雪上歩行においてはしっかりとしたキックステップを行い、大股で歩かないこと等、スリップをしないで歩くことの大切さがわかったようでした。ちょうどその時、太陽の周りには暈と薄いですが環水平アークが見られました。前回もこの環水平アークが現れた二日後くらいに荒れた天気となったので今回もちょっと気になるところです。
雪解けが進んでハイマツなどが出てきてしまったところが見られるようになってきました。高山植物を守るためにもルートを変えていきます。これからしばらくはこのような作業が増えていきます。
日中は雲が段々と増えていきましたが、日差しの強さを感じる一日でした。
除雪作業もだいぶ進みました。本館2Fの雨戸もとれて小屋の中も明るくなりました。
雲の切れ間から沈む太陽の光が差し込み、美しい日の入りでした。
日が沈むのと反対方向の東の空も美しいピンク色に染まりました。日が沈むと急に気温が下がり出し、0℃近くまで下がってきました。
日が沈んで、(今日の日の入りは18時36分頃でした)沈んで15分位経つと雲が真っ赤に染まり、とてもきれいでした。昨夜降った雪は所によっては15㎝程積もりましたが、今日の日中の日差しによりほとんど融けました。
今日現在の登山道の様子
第一ベンチ
昨夜の雪が薄っすらと積もっていましたが恐らくそれはすぐに消えてなくなるでしょう。
第三ベンチ
第三ベンチ辺りから雪の上を歩くようになります。気温にもよりますが、固い雪となりますのでこの辺りでアイゼンを付けられるとよいかと思います。
富士見ベンチ
富士見ベンチから合戦小屋は夏道沿いへとルートが変わっています。赤旗が立ててありますのでそれを目印にお進みください。
合戦小屋
合戦小屋は今のところ週末のみの営業となっております。行動食は必ずお持ちください。なお、休憩スペースとトイレはいつでも利用可能です。
合戦小屋上部
この辺りはだいぶ木々が雪の中から顔を出してきていますが、まだ、比較的まっすぐに登るルートとなっています。
合戦の頭を過ぎれば、晴れた日には非常に気持ちの良い雪山歩きを楽しむことが出来ます。ただ、何か所かは急な斜面もあるので、ピッケルとアイゼン(前爪のあるもの、チェーンアイゼンは、まだ不向きです)をお持ちになられることをお勧めします。ちなみにストックではスリップした場合、止めることが出来ないので合戦小屋~燕山荘の間はピッケルを使われるといいかと思います。
燕山荘直下で雪はなくなります。このあたりでアイゼンを外すとアイゼンがドロドロにならないし、登山道も傷まないので看板が立ててある辺りでアイゼンを外すといいかと思います。
雪の少ない今年ですが、ここ数日は気温が低かったり、降雪があったりと少し雪解けのスピードが落ちてきているような感じもします。
積雪情報は日々変わりますので、最新の情報をご覧ください。
河地