ナナカマドの芽吹き。
少し霞んだ空から真っ赤な太陽が昇ってきました。朝晩はまだまだ寒い日が続きますが、今の時期の太陽の力は強く、日が昇ると急に暖かくなってきます。
合戦小屋
合戦の頭
燕山荘から山頂への稜線
ここ数日の暖かさで、ナナカマドの芽吹きは下から順に進んできています。まだ雪に埋もれて頭だけ出しているものもありますが、秋には美しい赤色に染まり楽しませてくれるので踏まないようにご協力お願いします。
ナナカマドだけでなく、2600m辺りでもカラ松が柔らかい緑色へと変わり始めてきています。
また、稜線上でもキバナシャクナゲが咲き始めてきました。山の上でも春が始まり出してきたようです。季節の歩みは遅いようで実は早いものなんだと感じさせれました。
今の時期、一週間もすれば雪解け進み登山道の様子は大きく変わってしまいます。そのため合戦小屋から上の何か所かを雪切に出かけました。雪に埋まって少しだけ出ている木々は歩きにくいしその木を踏んで傷つけてしまうので掘り起こしてあげるのですが、これが何本もあり苦労しました。今日の午前中は、強い日差と雪での照り返しにより厚く汗を垂らしながらの作業となりました。
登山道の様子ですが、合戦小屋より上では雪の上を歩くことの方が多くなります。装備は慣れた方なら冬靴にチェーンスパイク
くらいで大丈夫かと思いますが、気温が下がるとまだ雪が固くなる場合がありますので夏靴のように底が柔らかい靴だと苦労するかと思います。
この写真は今日の北燕岳から東沢乗越方面への道の様子です。ルートはこの急な雪面をトラバースしていくことになります。ここでのスリップすれば致命的なことになります。ここの雪がなくなるのは例年7月の上旬ころです。それまでは北燕高から東沢乗越へのルートは通行困難になります。
午後は北燕岳方面に作業に出かけました。コマクサの群生地で知られる燕岳と北燕岳の間の登山道にコマクサの保護を目的としたロープを張りに出かけてきました。そのついでに今後の登山道整備のためにと丸太を運びました。午前中はきれいな青空が広がり、気温もどんどんと上がっていたのですが、この作業中、風が冷たいものへと変わってきました。そして、戻ってくる頃には空は灰色の雲へと変わっていました。
やがて雨ではなく、あられが降り出しました。日中気温が上がった時に急に冷たい風が吹き出してきたときは、やはり雷に注意が必要ですね。ちょっと恐ろしいような空の色でしたが、雲の隙間から差す一本の光がとてもきれいでした。
一時、あられが降りましたが激しい雷雨とはならず、雲間から差す光がちょうど安曇野辺りを照らし出していました。寒気がまだ残っていると明日も雷への注意が必要となるかもしれません。急に冷たい風が吹き出したり、空が黒くなってきたときは注意が必要です。合戦小屋では雨宿りもできますので、そこで雷をやり過ごすというのもひとつの方法です。
河地