台風の影響は小さく。
夜明け前、台風が近づいていることもあってか、雲の多い空でしたが、月のある所だけ雲が切れていて、暗闇の中、月明かりが燕岳を美しく照らしていました。
南寄りの風が湿った空気を運んできて、少し蒸し暑さを感じました。この風が昨日あたりから面白い雲を作り出してくれて、雲を眺めるのが面白かったです。台風が近づくと、いつもとは違った空模様になります。それを目当てに登って来られる方も中にはいらっしゃいます。
台風と聞いて、登山の日程を変更された方も多くいらっしゃいましたが、この辺りでは台風の影響は少なく、日中は雨も降ることもなく青空が見られることもありました。台風が今回のようなコースをとった場合、北アルプスではあまり影響がありません。ただ、日本海に台風が入ったときは影響を大きく受けることがあり、結構身構えるものです。
台風が南の方を通過したため、この辺りではその影響はあまりありませんでした。南東方向に目をやると台風による雲の全面なのでしょうか、灰色の雲が見られました。北アルプスでは台風が日本海に入ると強い風が吹き、影響を大きく受けることがありますが、今回のようなコースではあまり影響は出ません。
ヘリポートから眺める山肌の色は早くもどことなく黄色くなってきたように感じます。
山肌の色が黄色く見えだしてきたのはこのように早くも草紅葉が始まり出してきたためです。まだまだたくさんの花が咲いていますが、スイバの葉っぱはすでに赤くなってきていたり、ヤマブキショウマも白から赤へと変わってきています。山の上ではお盆といえば秋の入口へと入り出してきているのかもしれません。
結局、今日の日中は雨が降ることはありませんでした。夕方になって少し雨がぱらついた程度でした。今年は小屋の東川斜面にシシウドがいつも以上にたくさん出ているような気がします。もしかしたら勘違いかもしれませんが。今回はとにかくこの台風の影響が小さくてほっとしました。昨年は今頃にやってきた台風により、中房線が数日通行止めとなってしまい、誰も登ってこられなくなってしまったのですが今回はそうならなくて本当に良かったです。
河地