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有明荘

裏庭には山がある


8月27日(土) 現在の時刻:午前7時 気温:21℃ 天候:曇り

8月最後の週末になりました。燕岳帰りの登山客の皆様が「あ~、いいお湯だった」「こんなところにこんないい温泉があるなんて知らなかったよ」というお褒めの言葉を頂くと、お風呂掃除にも一層力が入ります。

燕岳は二百名山にも選ばれ、有明荘の正に表の顔といったところで、北アルプスでも有数の人気のある山ですね。ところで、有明荘の側にもうひとつ二百名山があるのをご存知でしょうか?有明荘のちょうど裏手にそびえるのが、信濃富士とも呼ばれる二百名山有明山です。となれば、こちらも登山客がたくさん登っている・・・というわけではありませんで、登ったスタッフに聞いても、登山中に会った人の数は片手で数えられてしまう話ばかり。あわせて、「大変だったよぉ、ヤマネさん行けるかなあ?」、「ヤマネさんだったら、絶対6回転ぶね」と心配してくれているのだか、揶揄されているのかわからないメッセージを頂いたので、「絶対大丈夫」と自分自身にメッセージを送り、登ってみることにしました。

※有明山は遭難の可能性が高い山として、長野県登山安全条例の指定登山道に含まれており、登山届の提出が義務付けられています。しっかりと下調べし、山岳保険への加入や、ヘッドライト・非常食・防寒着などを準備し、安全で楽しい登山を心掛けましょう。

登山口から20分ほどすると、急登が始まります。木の根がむき出しに表れていてそれに足を取られるのと滑るのとで注意が必要です。この時点で、私は3回転んでいました。急坂を抜けきったところで、朝食を取る事にします。Y料理長お手製の特製弁当です。手渡してくれた際、「くれぐれも遭難するなよと」。真顔でした・・・。

ロープに鎖に梯子と、まるでアスレチックのような登山道です。少し疲れを覚えた頃、巨岩の「雨宿りの岩」で休憩です。アームチェアーの様に岩に肘をかけて休憩できます。

 

一番の難所の鎖場は下が抜けてる岩場をまたぐ感じで渡るのですが、高度感が感じられ山登りしてるなあという気持ちになります。何しろ、コロナ禍の中久しぶりに初めての山に登っているので、それだけでわくわくしてしまうのです。

8合目、9合目はなだらかな森林部が続き有明山神社の裏参道を感じさせる厳かな道となっています。

少し、霧がかってきたころ、鳥居が見えました。登頂です。

 

頂上で昼食をとりながら、四肢を使って登って行く大変だけど楽しい山なのに、やっぱり登山客に

会わないなあと思いつつ、下山していくと、なんとなく理由がわかりました。結局、登山中出会った人は一人、滑ったり転んだりした回数は15回に上りましたので。

しかし、有明山はいい山だと私は思います。人の訪れないすぐ裏にある山。私のなかではこの山は、プライベートビーチならぬプライベートマウンテン、そう呼びたいです。

(ヤマネ)

株式会社燕山荘 松本事務所

〒390-0874 長野県松本市大手2-3-10

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