やっと飛んだ!
今日は8月の最終日。夏もいよいよ終わりですね。前線や遠くにある台風の影響で街では天気が良くても、稜線にだけ雲がかかり、すっきりとしない天気が続いています。安曇野市のライブカメラなどを見るとちょうどこのあたりにだけ雲がかかり続けていることがよくわかります。そのため、ヘリコプターによる物資輸送は伸びに伸びていて、やきもきする日々が続いています。そうなるとただ待っているわけにもいかず、足りない食材を歩荷へと出かけることになります。その道中、合戦の頭付近ではオレンジ色になり始めたテガタチドリの葉っぱや早くも紅葉しだしてきたナナカマドを見つけました。
合戦小屋のスイカの販売はまだまだ続きます。また、今日のような雨の日には雨をよけての休憩も出来ますので、どうぞご利用ください。
ただ、コロナ禍が収まっていないので、合戦小屋の建物内へ入られる際はマスクの着用をお願いします。
午後になっても雨の降ったりやんだりは収まらなかったのですが、15時頃、風向きが少し変わったなと思ったら、天気は急激に回復しました。その雨あがりに広がる景色は山肌の色がさらに黄色っぽくなり、季節がさらに進んだことを感じさせてくれました。そして、この天気回復に喜んだのはお客様以上に我々スタッフでした。
16時半、約3週間ぶりにヘリコプターが食材などの物資を運んできてくれました。ついさっき苦労して背負ってきた荷物をヘリコプターはあっという間に、しかもたくさんの量を一度に運んできてくれます。ヘリコプターがなければ今の山小屋は成り立たなくなってしまいます。今日は非常に風の強い中の荷上げでしたが、日没ギリギリまで荷物を運んでいただき、本当にありがたく思いました。
荷上げの最中も西からは黒い雲がどんどんと流れてきていましたが、一瞬だけ太陽の光が差しこみました。安曇野の水田の色も黄色っぽくなっていました。
ちなみに荷上げ最中の大天井岳、槍方面の様子です。東側は天気が良かったのですが西側の空は灰色の世界となっていました。とにかく今日はすべての荷が上がったわけではありませんが必要最低限の食材が上がり、ほっとすることが出来ました。
夕方から荷揚げ作業が始まったため、すべての荷物を小屋の中に片付け終えた頃には街の灯りが灯り出していました。それにしても日の入りが一時に比べ、随分と早くなったものだなと感じました。
8月の終わりともなれば、こうしてお別れの季節ともなってきます。短期のスタッフが今日で下山して行きました。忙しい時間を共にした仲間とのお別れというのはやはりさみしいものですね。
河地