雪ではなく雨。
今朝、玄関先の温度計はマイナス2度近くまで下がり寒い朝となりました。水道の何か所かが凍って水が出なくなりました。これから先はこんな日が多くなっていきます。しかし、朝焼けはとても美しいものでした。美しかったので、寒さくても多くの方々が刻々と変わりゆく空の色を長い間楽しんでいらっしゃいました。
この後、前線を伴った低気圧が通過していく予報となっています。その表れか日が昇った後は雲がどんどんと厚くなり出してきました。その雲間から差し込む光線は美しいものでした。しかし、やはりこうなると太陽の光は弱々しい、日が昇っても太陽の光は鈍いものでした。
また冷え込んだ今朝は、テントのフライシートには霜が降りていました。きっと、寒い夜だったのでしょう。しかし、しっかりとしたシュラフや保温性の高いマットがあれば、そうでもないのかもしれません。これからの季節、気温が下がってくると飲み物の入ったペットボトルを枕もとに置いておくと凍って飲めないなどということもあります。寒くなってくるとテントの中でも氷点下となってきます。
昨日はガスで見えなかった槍ヶ岳も今日は姿を見せてくれました。すると薄っすらと白くなっている姿には驚きました。この辺りはすっかり雪は解けてしまったのですが、3000m級の山となると季節の歩みはさらに早くなっています。
ここから見ると紅葉はどんどんと下に降りて行っている様子が分かります。
稜線上では紅葉もすっかり終わり、葉が落ち始め、初冬の風景へと変わり出していました。今日のような曇り空だと何となく物悲しく感じてしまいます。
寒いからと言って小屋の中でぬくぬくとしているわけにもいきません。冬支度を急がねばなりません。小屋内に水を貯めるタンクの清掃作業を進めました。今朝のように氷点下となってしまうと水をポンプアップする際の途中のパイプが凍ってしまうため、いつものように1日中、水上げをすることが出来なくなってしまいます。燕山荘では水を無料でお分けしていますが、これから先は水を得るのが困難になってきますので節水にご協力をお願いします。この作業をしている頃、みぞれのようなものが降り出してきましたが、やがて雨へと変わってきました。今回の低気圧の通過により、これから明日にかけては非常に強い風が吹きそうです。そうなると稜線歩きは非常に危険なものになりますのでご注意を。
河地