冬山の美しさ。
営業開始以来、初めて晴れの日がやってきました。6時55分頃、美ヶ原の奥から太陽が顔を出しました。ここ数日、非常に厳しい天候が続き、展望もなく、気分もなんとなく沈みがちだったのですが、この太陽の光を見た瞬間、急に元気が出てきました。そして、日が昇れば、雪面は美しいピンク色へと変わってきました。
先日までの厳しい風雪が美しいシュカブラを作り出してくれました。そこに朝日が当たり、とてもきれいでした。また、遠くには富士山もきれいに見えていました。
太陽が昇りだして、ほんのちょっとするとピンク色が消えて、黄色っぽい色へと変わっていきます。わずかな時間の間に雪面の色がどんどん変わっていくので、日の出直後は周りの景色から目が離せません。気温は-15℃くらいと寒いには違いありませんが、この美しい景色がこの寒さを忘れさせてくれました。
久しぶりに展望が広がったのですが、松本平には朝霧がかかり、街を見ることは出来ませんでした。
その後、その朝霧は消え、松本平を見渡せるようになってきました。今回の降雪は安曇野辺りまでだったようで、松本方面は白くはなっていませんでした。上から見ると雪が降ったところとそうでないところがはっきりとわかりました。
久しぶりに太陽の光を受け、風の当たらない所では寒さを感じませんでした。しかし、玄関先の温度計を見れば、日中でも-11℃くらいまでしか上がらず、冬らしい気温でした。岩氷がついて白くなったイルカ岩を見に行きましたが、風がなさそうな天気でも稜線上は西から風速2~3m/Sくらいの風が絶えず吹いていて、結構寒く感じました。わずかでも風が吹いていると体感温度は随分寒く感じるものです。
終日晴天が続きました。冬にここまで晴れる日はそう多くはありません。今日登って来られた皆様は本当にラッキーだったと思います。また、ここで働いているスタッフも今日のこの天気には感動しました。厳しい時もありますが、やっぱり冬山はいいなと思える一日でした。16時35分過ぎ、太陽は笠ヶ岳の右側へと沈んでいきました。
夜景も綺麗です。これは19時頃の写真です。オリオン座が東の空から昇ってきています。また、遠くにはスキー場の明かりも見えています。今年も残りわずかとなってきました。今日のような天気がまたやって来るのでしょうか。
河地