咲き出す花は増えて。
安曇野市から見る北アルプスは雪がもうほとんどなくなっているようにも見えます。水田の稲も少しづつ大きくなってきています。これが大きくなってくると今は山の上から見ると水田がキラキラと光るのですがそれもなくなってしまいます。
咲く花の種類が随分と多くなってきました。第2ベンチから第3ベンチにかけてはたくさんのイワカガミが咲き出してきています。一方、合戦の頭辺りのイワカガミの葉っぱはまだ冬眠中で光合成を始めていないので、緑色ではなく赤紫色をしています。山では標高により、花が咲き出す季節が変わるので時期をずらして同じ花を楽しむことが出来ます。
エンレイソウ・合戦小屋のすぐ下
オオバキスミレ・合戦小屋のすぐ上
ハクサンイチゲ・メガネ岩の近く
キバナシャクナゲ・イルカ岩の少し先
この1週間で咲く花の数がぐっと増えてきました。いずれの花も雪解けが早いせいで例年より早い先出となっています。これからさらに花が咲き出してくるので楽しみが増えます。
合戦沢の頭付近
クサリ場付近
山荘直下・かなり出てきましたが今しばらくは通行できません。
最初に載せた写真のように雪は随分と少なくなってきています。雪の上を歩く部分は、ほんの僅かとなってきました。雪が少なくなってくると嬉しい反面さみしさも感じてしまいます。
合戦小屋のナナカマドもずいぶん葉を広げてきました。今日のように気温が上がると樹林帯では小さな虫が体にまとわりついてくるようになってきました。そろそろ防虫ネットや虫よけスプレー(ハッカ油が結構有効です)が活躍する季節となってきました。今日、稜線上は冷たい風が吹き、肌寒いくらいでしたが樹林帯を歩いている間は結構暑く汗もたくさんかきました。水分はこれまでより少し多めに持ち、また、発汗により失われた塩分を補給できる塩気のある行動食をご用意されるといいかもしれません。
山肌の雪は少なくなり、木々の新芽が出てきてほんのり緑っぽくなってきています。
季節の進みの早い今年は早くもコマクサの株が出始めてきました。燕岳と北燕岳の間の斜面はコマクサがたくさん咲いているところがあります。冬の間はロープが風に揺られ地面をえぐってしまうため、外していますがこれからの季節はコマクサを守るため、こうして緑ロープを張ります。このロープのおかげで随分とコマクサの数が増えました。コマクサのために毎年この作業は欠かせません。
北燕岳から東沢乗越方面
こちらのルートは例年であれば通れるようになるのは7月の上旬辺りです。それまでは所々に雪が残るため、通行は困難となっています。今日見た限り、こちら方面の雪解けの速さには驚きましたが、恐らく北燕平より先ではまだまだ雪が残るものと思われます。東沢乗越経由で中房まで行くルートはいましばらくは通行困難です。
河地