夏道開通。
朝4時頃、小屋の電気が灯る頃、すでに北東の空は明るくなり始めていました。少し雲はありましたがすっきりと晴れ渡り、美しい御来光が期待できそうで外には多くのお客様が出ていらっしゃいました。そして、その期待通り美しい御来光を見ることが出来ました。
今日は美しい雲海が広がり、日が昇って少しするとその雲海が太陽に照らされるとはてしなく広がる海のようにも感じました。山の上だからこそ見れる光景です。また、昨日から引き続き浅間山は噴煙を上げていました。秋分の日はこの浅間山の真上から太陽が昇るのですが、夏至の今はこの浅間山から最も離れたあたりから太陽が昇ってきます。恐らく岩菅山辺りから昇ってきます。
今日の午前中はうれしくなってしまうような青空が広がり、この天気に皆さん大変喜ばれていらっしゃいました。今の時期はまだ裏銀座の山々にはまだ雪が残っています。夏になってしまえばこの雪もほとんどなくなってしまうため、今しか楽しめない景色となっています。
今日の午後より燕山荘直下の夏道が通れるようになりました。最後のテント場の所に残っていた雪もかなり少なくなってきたため、その雪を掘って夏道を通行できるようになりました。数年前は7月に入って背丈以上の雪を何日も掘って開通させていたのですが、ほんの少し掘るだけでしかも6月中に開通できるとは驚きです。これも温暖化等の影響でしょうか。素直には喜べません。
その夏道部分ではサンカヨウがたくさん咲いていました。この花は雨に濡れると透明になります。雨の日がちょっと楽しみになってきます。
今年は5月ころから燕山荘の近くでライチョウの姿をよく見ていたのですが、この1週間ほど全く姿を見せなくなってしまいました。どこへ行ってしまったのでしょうか。小屋から200mほど大天井岳方面へ向かったところで上の写真のライチョウを見かけました。下の写真は小屋の周りやテント場の近くにやってきていたライチョウです。よく見ると違いが分かることでしょう。目の上の肉感の大きさが全く違います。そのうちまたこのライチョウに会えるのでしょうか。
昨日から今日にかけ燕山荘企画のライチョウ観察会を行いました.講師は今年も植松晃岳先生にお願いしました。植松先生の楽しいお話に笑いは絶えることはありませんでした。
河地