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大天荘

テント泊の方々へ。


さかきです。

 

日中は大天荘の新館もかなり軋むほど、風雨の強い一日でした。

それでも、夕方前から雨の方は一旦小康状態、周辺の山並みが見渡せるまでになりました。

この画像からではわかりえないですが、立ってるのがやっとの強風が絶え間なく吹き続けています。20m/s前後の風速あるでしょうか。

 

殊、大天井岳界隈は、台風時はもちろんのこと、梅雨前線による影響で、強風が吹き荒れることは間々あり、まさに今日などはそれに当てはまります。

 

日中はまったく人通りはなく、7月の土曜日とは思えない静けさとなってしまいました・・・テント泊もゼロ。

 

昨日の夜まではさほど風は強くありませんでしたが、未明から雨交じりの強風、時折突風がふく荒れ模様の天候となり、昨晩テント泊でお見えになられた数組の内、いくつかのテントが倒壊してしまったようでした。

【テント泊の方へ】

大天井岳のテント場は、標高2,870mの高地にあり、晴天下でも気圧の変化で強風がいつ吹くとも限らない立地です。

麓のキャンプ場に張る感覚でお見えになるテント泊の方を最近多く見かけますが、軽装によるテント山行は遭難のリスクが容易に高まります。

極力荷物を少なくして楽に登ろうということで、食料や水をほとんど持たない方、特に多いように感じます。

防寒着の持参なし、シュラフなし、食料不十分、ガス不携帯、耐風仕様でないテント風ツェルトのみ、などなど、あげたら限がありません。

加えて、昨日から今日にかけての天候のように、翌日以降の天候がどう変化するか、これは山小屋利用の方も含めてですが、気象情報をあまり収集せずに来られる方も目立ちます。

麓では猛暑日でも、3,000級の稜線では、朝晩冷え込むと7・8月でも5℃以下まで冷え込むことはよくあり、そこへ風が吹けば、1m/s増すごとに体感温度は1℃下がると言われることからも、氷点下並みの寒さを感じることもしばしばです。

基本、山は寒いところです

どうか、ご自身の身の安全を守る意味でも、遭難しないためにも、山岳地帯でのテント泊は、十分な装備と用意を整えられて、どんな天候にも耐えうる覚悟でお越し頂くことを、せつに願います。

 

事故怪我のない、楽しい山登りをこの夏、一人でも多くの登山者が共有できますように・・・

株式会社燕山荘 松本事務所

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