雨の止み間。
朝から風と強い雨になりました。稜線では10ｍ以上の風が吹き、大天井方面を目指される方はいらっしゃいませんでした。今日のように雨風の強い日の稜線歩きは低体温症のリスクが高まるため、無理をなさらない方がいいと思います。このような天候だったため、週末ながら登って来られる方は少なく、屋根をたたく雨音がやけに大きく感じました。
いよいよ今週末辺りから始まる夏山最盛期の準備を進めました。部屋の布団のシーツ付けなどを行いました。燕山荘は大きな山小屋なのでこれらの準備も多くの時間がかかってしまいました。そんな作業を終えた夕方頃、雨が上がり、展望が広がりました。雨の中登って来られたお客様はこの雨の止み間に広がる景色にたいへん喜ばれていらっしゃいました。また、雨上がりに広がる山肌の緑はいつも以上に色鮮やかで美しいなと思いました。晴れた日にはこんな青空になりません。
その後、槍ヶ岳までも姿を見せてくれました。今日の日中の天気からは想像できない絶景でした。恐らく前線が一時南に下がったからでしょう。南の松本市の方を見ると雨が降っているようでした。今の時期は前線のちょっとした動きで天気が大きく変わってしまいます。
その雨の止み間、西側斜面にライチョウの親子がやってきました。数日見ない間にずいぶんとヒナは大きくなったようで羽の形がよく分かるようになってきました。ただ、残念なことに5羽いたヒナのうち２羽しか姿を見ることが出来ませんでした。この２羽が元気に育ってくれることを願います。
日中、強い風が吹きましたが西側斜面に咲くコマクサはこの強風にも負けずきれいな花を咲かせていました。これは燕山荘の西側に咲くコマクサたちです。もうすっかり見頃となっています。写真の左の方には緑のロープが張ってありますが、このロープのおかげでコマクサの数は随分と増えたと聞きます。このロープより中に入らないよう皆様にご協力を頂いたおかげです。
河地
