燕・歳時記 Special

燕山荘通信

2023~2024年 燕山荘年末年始営業 総集編


今冬も燕山荘は、去る2023年12月23日~2024年1月3日の12日間の日程で、年末年始営業を行いました。多くの方にご利用頂きまして、心より感謝申し上げます。
その期間中、新年明けて早々に、石川県能登半島を震源とする大きな地震が発生し、甚大な被害が広範囲に渡って及んでしまいました。この度の震災で被害に逢われました方々に対しまして、謹んで心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り致します。


▲「地球温暖化」による「暖冬」傾向により、燕岳をはじめとする北アルプス一帯、全国各地が、雪の少ない冬が続いています。この年末年始もそれにもれず、雪の少ない燕山荘周辺でした。

 

▲一人でも多くの方に大自然の素晴らしさを理解共有して頂きたいとの思いで、燕山荘グループスタッフは、3,000級の北アルプスの稜線にて仕事をさせて頂き、多くの登山者の皆様をお迎えさせて頂いております。
しかしながら、その根底となる自然の営み・バランスが崩れかねない現象が、少しずつ露呈しはじめているようにも思える昨今です。だからこそこの美しい自然美が、この先も途絶えることなく、一人でも多くの方と共有できるように努める使命が、山小屋スタッフには求められるでしょうし、この年末年始に垣間見た光景を目にして、改めてその思いを強くした次第です。

 

▲昨年5月を以て新型コロナウィルスの感染症法としての扱いがようやく5類に移行して迎えたこの年末年始、ご予約の問い合わせはかなりの動きがあったように見受けられます。そもそも、昨シーズンの北アルプス一帯も、インバウンドの方を中心に、大勢の登山者で賑わいが戻ってきた感はあります。この新型ウィルスをはじめとし、直近の物価高等々で山小屋運営の在り方が問われ、その転換期を迎えたとは言うものの、途絶えることのない登山者の皆様に、これからも十分に山の魅力・自然のありがたさを味わって頂けますよう、今後とも燕山荘スタッフ一同邁進してまいる所存です。
ということで、少ない枚数ではありますが、燕山荘年末年始営業で垣間見た光景をハイライトでお届け致します。

 

<恒例行事>

 

 

 

▲クリスマスをはじめとして年越しそばやお正月のお雑煮にお餅つき、なにぶん氷点下20℃以下にも及ぶこの時期の北アルプスの稜線上ゆえ、ささやかな演出にはなってしまいますが、山小屋としっかりその時々の季節感を味わって頂きたい・・・楽しんで頂けたでしょうか。

 

<冬期燕岳登頂ツアー>

▲燕山荘グループでは、雪山に興味のある、もしくは魅力を一人でも多くの方に共有頂きたい旨、厳冬期の燕岳登頂を最終目標として、スノーシューツアー⇒大型連休時残雪期の燕岳登頂⇒年末年始の燕岳登頂と、順を追ってステップアップできるようなご案内をさせて頂いています。

年末年始の晴天率悪い燕岳であっても、タイミングさえ合えば、紺碧の空と真っ白な峰々のコントラストが見事、秀麗な自然美を体験することが可能です。

今冬の担当ガイド:井村(ヒュッテ大槍支配人)、河地(燕山荘支配人)、赤沼敏治(天渓オーナー)、赤沼大輝
特別講師:中島政男氏(国際山岳ガイド)

 

<スタッフ>

▲殊、環境の厳しい年末年始営業は、少数精鋭で機敏に従事することが求められる中、若い世代への後継も併行していかなくてはいけません。大晦日から元旦にかけては、昨シーズンの若いOBOGの応援もあり、スタッフ間も賑やかな雰囲気でしたが、この時期の仕事内容をその都度教えなくても皆が瞬時にお客様対応して頂けたのは、グリーンシーズン中に培った仕事を通しての連帯感・阿吽の呼吸の賜物。
ここに写っているスタッフの殆どは、新しいシーズンでも皆様にお目にかかることと思います。改めまして宜しくお願い致します。

 

▲この年末年始とりわけ印象深かったのは、満月が早朝日の出と同じようなタイミングで裏銀座主稜線に沈み込んでゆくのが見られたこと。天体の神秘さを改めて肌身で感じられ、素敵な時間でした。以前も記しましたが、一年で最も美しい時期と評される年末年始の北アルプス、毎年目にする光景は少しずつではありますが毎年違った表情を見せてくれて、見飽きることはまずありません。
それはやっぱり「とても美しい自然」だからこそだと思います。この自然美は絶対的に後世に伝えていかなければならないと思います。

 

▲元旦初日の出の模様です。
人々がこの初日の出に寄せる思い・・・私にもありますが、ほんの少しでもいい、実ることを祈念したいと思います。

この年末年始も素敵な光景・人々に出会えたことに感謝です。

 

「四季を通して大自然の素晴らしさをお客様にお伝えする」燕山荘の使命を胸に、来る2024年グリーンシーズン、お見え頂くお客様が山を存分に楽しんで頂けるよう、精一杯のおもてなしでスタッフ一同お手伝いさせて頂くべく努めてまいります。
どうぞ今後とも燕山荘グループを宜しくお願い致します。

写真:赤沼、井村、河地、榊
文:榊

 

 

株式会社燕山荘 松本事務所

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