燕・歳時記 Special

2024~2025年 燕山荘年末年始営業総集編


 

 

燕山荘では昭和34年から年末年始営業を続けています。2024年度は、2024年12月24日~2025年1月4日のご宿泊まで年末年始の営業を行いました。今シーズンは、ここ数年来で風雪の日が多かったにも関わらず、大勢の方に越年登山でご利用頂きました。改めまして心より感謝申し上げます。

 

昨年に引き続き、今年も元日にめでたく新年初日の出を拝むことが叶いました。
思い起こせば、ちょうど1年前の元日夕刻、能登半島を震源とする大地震があり、北陸地方中心に甚大な被害を引き起こしたのは記憶にまだ新しい所です。一日も早い復興を祈念せずにはいられません。ここ燕岳界隈も大きな揺れに見舞われ、改めて地震噴火の多い日本列島である事、いつ何時影響を被るかわからない事を痛切に感じ、早一年経過しての今年の元日。

風は弱く、厳冬期としてはじつに穏やか、柔らかな陽ざしに感じられたこの初日の出に、多くの登山者の皆様が各々色々な願いを込めて眺めいったことでしょう。世の中の慌ただしさも、まだまだ収まるところを知りませんが、一人でも多くの方に、この変わらぬ大自然の美しさが共有され、癒しの場となることを望みますし、燕山荘グループ従業員一同そのお手伝いをさせて頂ければと思います。

では、年末年始営業の模様をダイジェストでお送り致します。

<久々に多い積雪>

久しぶりに雪の多い年末年始でした。営業前のトレース付けでも、久しぶりに腰上までもぐるラッセルを経験し、また従業員上山日では耐風姿勢を何度も取らなくてはならない程の強風に見舞われ、厳冬期の厳しさを改めて思い知らされたこの冬でした。

 

<伝統行事の継承>

お餅つきも書初めも、古くから伝わる日本独自の伝統文化。特にお餅つきは、今どのご家庭でも簡単に行えるものではなくなってきています。スーパーで売られている切り餅とは違い、実際もち米から蒸し上げて臼と杵で突きあげたお餅の味と歯ごたえは別格です。
こういった伝統文化は、絶やすことなく後世に伝えていかなくてはいけない、大切なお正月行事だと思います。

<おせち料理とクリスマスケーキ>

寒風吹きすさぶ中、やっとの思いでご到着されたお客様に、せめて年末年始季節柄のお食事を楽しんで頂けたら・・・たいそうなおもてなしはできませんが、この冬も従業員総出でクリスマスケーキやおせち料理・お雑煮を振舞わさせて頂きました。

 

<冬期燕岳登頂ツアー>
▲1回目

 

▲2回目

 

 

▲3回目

 

 

▲4回目

 

 

安全に年末年始の雪山を楽しんでいただくために、ここ二十年以上開催させて頂いています、冬期燕岳登頂ツアー、この冬も大勢の方にご参加頂きました。

「お天気がいい中登るのが一番ですが、あえて風雪強い悪天候下で開催して頂けたことで、厳冬期の厳しさを体験することができ、それがとてもよかったです」
という、これに類似したご感想を沢山頂きました。厳冬期の燕岳に安全に登って頂くためには、段階を追って経験を積んでいただいてから登って頂くことをお薦めしています。そういった意味で、1月後半から3月にかけて開催致します、燕山荘主催のスノーシューツアーで雪のある時期の山歩きに慣れていただくことも、一つのポイントになろうかと思います。

 

▲シュカブラの雪煙に煙る朝陽と遠望富士山

 

▲朝陽浴びる燕山荘と槍ヶ岳

▲サンピラー

 

 

▲今年も力作 雪ダルマ達

 

▲営業最終日に現れた幻日

稜線から眺める四季折々の光景は、どれもいいものばかりですが、殊、厳冬期のそれは、人一倍労力使って登ってきた分、その美しさは格別です。晴天率が悪い厳冬期だからこそ、より印象深く残るものです。

 

 

この年末年始営業の主要メンバーです。

今燕山荘グループはじめ、北アルプスの殆どの山小屋は越冬中(休業中)、来るグリーンシーズンに向け、従業員共々英気を養っています。四季を通じて大自然の素晴らしさをお伝えすべく、2025年も燕山荘グループは全社あげて一人でも多くのお客様のお越しをお待ち申し上げております。

今年も多くの登山愛好家の皆さんが、事故怪我無く安全に山と関わり合える一年でありますよう、心より祈念致します。

写真:河地・井村・湯山・榊
文:榊

 

 

株式会社燕山荘 松本事務所

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0263-32-1535 0263-32-0898

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