光り輝く白銀の世界の絶景は、一生涯の記憶に残る感動があります(年末年始営業燕山荘からの景色)
〈年末年始営業(2021/12/25~2022/1/4)燕山荘からの景色〉
燕山荘の冬季営業は1958年に冬季小屋が建てられた時が始まりです。学生だった50年ほど前、風が強いとストーブに火がつかなく冬季小屋の中が煙でいっぱいで涙が止まらなかったことを思い出します。1989年から現在の本館での年末年始営業となりました。冬山は晴れたら本当に美しい世界です。スタッフは、寒さの中での判断力と体力のいる冬山を安全に登っていただくためにチーム力が必要です。全員山荘内外でお客様にお楽しみいただけるように精一杯努めさせて頂きました。大変な天候の中でも登って来ていただいたお客様に心より感謝申し上げます。
【年末年始営業のスタッフ入山】
12月21日スタッフ入山。翌日からお客様が迷わないようにルートを作り、雪を溶かして山荘内の水を作る。
▲2021年の年末年始営業はこのメンバーから始まりました。
▲到着の翌日から、吹雪でも安全に登れるために目印の赤い旗竿を頂上までルート付けを行います。
▲第三ベンチまで200本以上の赤い旗竿を付けました。これで吹雪でも安心です。
【25日から営業 クリスマスケーキ作りや飾りつけ】
この日は吹雪となりましたが無事登頂ツアーの皆さんも到着、楽しいクリスマスになりました。
▲クリスマスは山荘スタッフ全員でケーキ作りです。大好評でした。
▲ツアーガイドはベテランスタッフが担当します。
(先頭は天渓社長・赤沼敏治、最後尾はヒュッテ大槍支配人・井村。二人は日本ガイド協会の認定ガイド)
▲燕山荘登頂ツアーの皆さん、吹雪の中でも無事に燕山荘まで到着されました。
【大晦日と元旦】
外は吹雪。今年は久しぶりに寒い日が続きましたが、館内は暖かく年越しそば等もあり、年の終わりと初めを燕岳で過ごす方々で賑わいました。今年は冬には珍しくTV局の取材がありました。
▲31日は年越しそば。
▲取材を受ける燕山荘支配人・河地
▲元旦はお節料理
▲お雑煮も付きます。
▲お年玉は何歳になっても嬉しいものです。
【快晴になった元旦】
元旦から快晴。風は強いものの皆さん頂上へ。元気がみなぎっていました。
▲2022年元旦は11時ごろ晴れました。早速頂上を目指します。
▲頂上までは風に要注意。風速1メートルでー1℃体感気温は下がります。冬は-20℃以下の気温に15メートル以上の風が常時吹いています。
【お正月は何といってもお餅つき】
恒例のお餅つきは光り輝く燕岳をバックに、と思って最初の一臼をついたのですが、槍ヶ岳方面から強烈な風が吹いたため
二回目は山荘内で。お餅はとても美味しく付きあがり、お客様やスタッフ全員で楽しみました。
▲元旦は晴れたので1回目は玄関の外でお餅つき。槍ヶ岳方面からの強風で物凄く寒いお餅つきでした。
▲外は風速15メートル以上。あまりの寒さに山荘内でのお餅つきになりました。
▲なかなか美味しいお餅になり黄粉餅と餡子餅にして、好評でした。
▲きれいに臼を掃除したら来年まで塩を入れて保管します。
▲燕山荘玄関の様子
▲100周年フラッグの右下に80周年・90周年パンフレット。左側に100周年パンフレット
▲2021-2022年末年始に長野県の信越放送(SBC)の皆さんが取材に見えました。
▲支配人集合 右からヒュッテ大槍支配人井村(冬季ツアーガイド担当)、大天荘支配榊(冬は燕山荘支配人)、代表の赤沼、旅行会社天渓社長赤沼敏治(冬季ツアーガイド担当)、燕山荘支配人河地(ブログ、ツアーガイド等何んでも担当)
▲冬季スタッフ全員集合
▲松本平の街灯りと富士山
燕山荘は麓の街も北アルプスの山々も眺められる絶景ポイントにあります。燕岳は北アルプス入門の山です。しかし、冬となれば侮れません。しっかりした装備、体力、時間配分(夏山の1.5倍)、風と寒さによる体力の消耗(風1mで-1℃下がる)等夏山と異なる知識が必要です。光り輝く白銀の世界の絶景は、一生涯の記憶に残る感動があります。無理せず安全に昇りましょう。不安な方は燕山荘のガイドツアーをおすすめいたします。
取材いただいた信越放送(SBC)さんの番組は、2月23日20時~21時「天上の美しい冬 燕岳 ~北アルプス 燕山荘101年目の年越し~」のタイトルで放送されます。当日は長野県内だけの放送ですが、放送終了後24日12時からTVerで全国の皆さんにもご覧いただけます。素晴らしい映像が取れたと思います。
※番組詳細はこちらから
写真:河地清人、赤沼健至
文:赤沼健至